意匠紋紙について
意匠紋紙の由来
宮中に納める織物の織元である御寮織物司の井関七右衛門宗鱗の家系、紋屋井関家が家伝として伝承されてきた紋技を、岡本帯刀源尊行(岡本尊行)に伝授された。その尊行が紋織家として創業した事が、紋屋(意匠紋紙)のはじまりとされている。
当時は意匠紙(方眼紙)のない時代であり、美濃紙のような厚い紙を折りたたみ、『点』を並列して巧みに紋様を設計していたと思われる。
意匠紋紙とは
西陣織物はプロデューサーでもある織屋が製作するのが一般で、その製造工程はまれにみる分業(糸屋、金糸屋、整経屋、綜絖屋、染屋、など)によって成り立っており、意匠紋紙とはその一工程である意匠デザイナーの事をいう。多業種でいえば、建築デザイナーの位置付けが近いと思われる。
また、同業者で構成された団体、西陣意匠紋紙工業協同組合、西陣紋様同志会が存在する。